2025年8月、私は会社都合で退職することになりました。
ところがその退職を目前にして、信じられない一言を会社から告げられました。
「ごめん、お金がないから有給は出せない」
──え?
これって、許されることなんでしょうか?
✅ 有給休暇は“権利”です
まず前提として、年次有給休暇は労働者の当然の権利。
会社が勝手に「使わせない」「出せない」「無効」などとすることはできません。
たとえ退職前であっても、です。
🗓 実際にあった有給未反映の話
私は6月に有給休暇を申請しました。
通常であれば、7月の給与にその有給分が反映されるはず…ですが、
📌 7月の給与明細を見ても、有給の反映はゼロ。
それを見て、ようやく事態を確信しました。
この会社、本当に有給を出していない。
実はその前にも、別のスタッフがこんなことを話していました。
「うち、有給は基本的に出してくれないんだって…」
そのときは「まさか」と思っていましたが、
自分が実際に申請して、何の説明もなく反映されなかったことで、現実を突きつけられました。
🔸「時季変更権」ってなに?
会社には「時季変更権」という制度があるのを知っていますか?
これは、業務の都合で“日にちを変えてほしい”と言うことができる権利ですが…
ポイントはここ👇
🔹「変更の余地」がある場合に限る
🔹「退職日が決まっている」=変更できる日がもうない
つまり、退職前の有給申請に対しては、時季変更権は使えないんです。
❌「お金がないから出せない」は違法
会社の経営が苦しい?
それは会社の事情であって、労働者の権利を奪う正当な理由にはなりません。
退職までに休ませることができない場合には、
会社は残っている有給を**「買取」する義務**があります。
🔹使わせる or 買い取る
このどちらかが必要なのに、「お金がないからダメ」は法律違反です。
💬 実際にあった会話(メール確認)
私:「経営的な理由で有給休暇を承認できない、という理解でよろしいでしょうか?」
会社:「はい、そうです」
…はい、違法確定です。
このやりとりはそのまま「証拠」になります。
(私はこのやりとりをLINEに証拠として残しています)
🔸もし拒否されたら、どうする?
- 有給申請は書面やメールで行う(記録が残るように)
- 会社の返答も保存する
- 「使えない」「買い取れない」なら労働基準監督署に相談
匿名での電話相談も可能ですし、相談は無料です。
地域の労基署に問い合わせるだけで、対応してもらえます。
✍️ 退職直前の有給申請
件名:年次有給休暇の申請(退職に伴う)
お世話になっております。〇〇(自分の名前)です。
8月〇日付での退職に伴い、残有給〇日について、
下記日程で取得したく申請いたします。
【有給取得希望日】◯月◯日~退職日前日まで
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
何度も言いますが、有給は労働者の権利です
ご存じの方も多いと思いますが、有給休暇は労働基準法で認められた正当な権利です。会社が一方的に「出さない」と決められるものではありません。
会社側が「この時期は忙しいからこの日は無理」と変更を求める「時季変更権」はありますが、これは正当な理由がある場合に限られます。そして私の場合は、6月に申請した有給について何の返答もないまま、気がつけば7月の給与に反映されていませんでした。
私が取った対応
このままでは納得できなかったので、以下のように対応しました。
- 有給申請書を再提出 口頭ではなく、書面で改めて提出しました。記録が残る形で伝えることは大切です。
- 有給取得は法律上の権利であることを確認 厚生労働省の公式ページやハローワークの資料を参考にし、「有給を拒否できない」という法的根拠を確認しておきました。
- 上司に相談+確認文書の提出依頼 「有給が反映されていないのはどうしてか?」と具体的に問い合わせました。その際、口頭だけでなく、できれば文書での回答をお願いしました。
- ハローワークに相談(必要であれば) 会社都合での退職が決まっていたため、有給未取得が離職票や失業給付にどう影響するかも相談に行きました。
結果と、これから有給を取る人へのアドバイス
最終的に、私の有給が認められたかどうかは別記事にて詳しくお伝えする予定ですが、今回の経験から一つ強く感じたのは、
「声を上げなければ、そのままスルーされる可能性がある」
ということです。
「有給は使いにくいもの」ではなく、「正当に取得していいもの」です。曖昧にされそうになったときは、遠慮せず確認・記録・相談を徹底しましょう。
✅ 最後に:泣き寝入りしないで
退職を前に、こんなトラブルに巻き込まれるとは思ってもいませんでした。
でも、有給は法律で守られている権利です。
「お金がないからダメ」と言われても、納得する必要はありません。
同じように悩んでいる方がいたら、ぜひ参考にしてください。
そして、泣き寝入りせずに一歩踏み出してみてくださいね。
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